虹蔵不見 にじかくれてみえず。

第五十八候、虹を見かけなくなるころ。


今年は何度虹を見たか…数えてみたら5回見ていました^^
9月に見た虹はとっても色が鮮やかで、ほんとうに上を歩けるんじゃないかと思えるほどでした。
8月の虹は早朝、狐の嫁入りで、虹と一緒に雨粒も一つ一つが虹色に染まりながら落ちて来て、
まるで天国にいるかのような幻想的な光景でした。
今年は虹とご縁が深かったような気がします^^
9月に見たのが最後。
北の地方は秋が深まるのが早いので、虹が出なくなるのも早いかもしれませんね~。

夜には月がずいぶん高く昇るようになりました。
太陽は夏に南中高度が高くなりますが、月は逆に冬に高く昇るようになります。
26日が満月です。


『花燃ゆ』に上州の船津伝次平が登場していました。
農業の近代化へ大きく貢献した人の一人です。
江戸時代までは作物が不作の時にはひたすら神様に祈るだけでしたが
船津伝次平はそんなことではダメだと言い、実験と研究を重ねていきます。
ドラマの中では石垣の蓄熱効果を利用したり、赤城山の植林事業などのエピソードが出てきましたね。
そして明治6年に『太陽暦耕作一覧』を作っています。

明治5年の改暦の布告は本当に突然で、日本中が大混乱でした。こちらにちょっと書きました。
農民も、使い慣れた暦が発行されなくなって、春からの作業は一体どうなるんだと
不安な冬を過ごしたことでしょう。
改暦弁を書いた諭吉さんも、この伝次平さんも行動が早い。素晴らしいです。





西から打ち寄せてくる雲の波とジョガーのみなさん。

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今日は小雪。「冷ゆるが故に雨も雪と也てくだるが故也」。
明日からぐんと寒くなります。


金盞香 きんせんかさく。

第五十七候、立冬の末候です。水仙が咲く頃。


七十二候を初めて知った頃は、あのオレンジや黄色の金盞花のことだと思っていました。
水仙のことなんですよね。

好きな花は?と聞かれて「キンセンカ」と答える人ってどれくらいいるんだろう…と、ふと考えました。
仏花のイメージが強いでしょうかね。
古くから薬効があることが分かっていて、ヨーロッパではハーブとして珍重されてきました。
エッセンシャルオイルはカレンデュラと呼ばれていますね。
カレンダーの語源となったラテン語「カレンダエ(朔日)」から来ていて、
毎月同じように咲いているほど花期が長いからということのようです。
鮮やかな色の花びらがお料理を飾っていることもありますよね^^

七十二候は名前の読み方がさまざまあるのですが、この候は「きんせんこうばし」と
読んだ方が誤解が少ないような気もします^^;
「金盞」「金盞銀台」は水仙の別名です。

水仙…どこかで咲き始めているでしょうかね~。
強い香りがしますが、その姿と同じく清楚な香りですよね。
個人的に、倍音の少ないフルートみたいな印象です^^





お散歩ルートに無造作に咲くコスモス。去年もここで撮りましたっけ…。
大きな公園などできちんと管理されて堂々と咲いているのも素晴らしいのですが、
どちらかというと道端でひっそり咲いているようなお花が好きです。
最近はもう、日が落ちると途端に冷えます。
蕾がまだたくさんついていたのですが咲ききってくれるかどうか…。

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13日は「地始凍(ちはじめてこおる)」でした。
桜の紅葉もそろそろ終わりです。
今はまだ落ち葉が太陽の熱を集めてくれているような気がしますが、
土に手を触れるとやっぱりもう夏の頃の熱さはなくて、ほんとうにもうすぐ凍るんだな…と感じます。

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山茶始開 つばきさきはじめる。

第五十五候、山茶花が咲き始めるころ。


山茶(さんさ)というのは椿の漢名ですが、「つばき」と読んでいてもここでは山茶花を意味します。
似ている花は混同されたり、区別しないこともありますよね。

椿というと、首からぽとりと落ちる潔さが武士の世に好まれましたが、
山茶花はどうかというと…あまり注目されてこなかったようなんですよね^^;

万葉集にも椿の歌が9首あるのに対して、山茶花を歌ったものはありません。
古今にもないような気がしますがどうでしょう。
日本原産なのに。(泣
調べてみると、日本が原産とはいえ古い時代には主に九州・四国南西部などに分布していた気配があります。
そうすると都の人々にはあまり馴染みがなかったかもしれませんよね。
他の歌集にはあるんでしょうか。
全く歌に詠まれなかった…とは思いたくない気持ちがあります^^;

昔は今よりもっと質素な花だったらしく、江戸中期になって品種改良が始まったようです。

一枚一枚花びらを落として地面を染めていく山茶花もいいですよね。優しく包み込んでくれる感じ。
さっきまでタロットの本を読んでいたせいか、
椿は女教皇と、山茶花は女帝とイメージが重なって見えてきました。(笑







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こちらは第五十四候、楓蔦黄(もみじつたきばむ)。
ナツヅタがきれいだったので、お皿に敷いてみました。
サブレは自作だったらよいのですが…こんなに可愛いのは作ったことがありません^^;

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とうとう立冬なんですよね。
「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」(暦便覧より
そろそろ冬の気配がし始めるということで、実際はまだ晩秋という感じです。
「天地の気が完全に塞がる」という大雪の頃になると本格的な冬なんでしょうね。


霎時施 こさめときどきふる。

第五十三候、霜降の次候です。小雨がしとしと降る頃。


霎(雨かんむりに妾)で「こさめ」なんですね。
「妾」には「高貴な人の身辺を世話する女性。こしもと。侍女」という意味があるので、
本降りの雨を高貴な人に例えて、その脇に控える存在として小雨を見ているのかもしれませんね~。
江戸時代まで遡ると「しぐれ」と読ませているそうです。

この季節なら「しぐれ」の方が合うような気もしますね。
今日は冷たい時雨が降りました。
冬が一歩近づいてきました。


出かける時に雨が降っていると嫌な気分になるとか、お洗濯物が乾かないとか、
どちらかというと雨は嫌がられることが多いような気がします。
以前は空に向かって恨み言を言うこともありましたが、今は素直に従うように努めています。
雨の日に出かけなければいけないのであれば、それなりの装備をすればいいだけなんですね。
自然には人の意を介しない自然だけの道理があって、それをありのまま受け入れるようにすると
自然や宇宙の流れに沿って動く感覚が分かってきて、心が楽になります。





時々行くお蕎麦屋さんの湯飲み茶碗が可愛いんです^^
もうすぐ11月。お茶のぬくもりのありがたさがどんどん増していきます。

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霜始降 しもはじめてふる。

第五十二候、霜が降り始めるころ。24日から28日。


実際は霜が「降りて来る」わけではないのですが、昔の人は夜の内に冷たい空気とともに
霜が地上に降って来る…と思っていたんでしょうか。
夜明け前の空気に触れると、その感覚が分かるような気がしてきます。

23日に盛岡で初霜ということでしたね。
ここのところ、北の空で前線を伴った低気圧が繰り返し通過しているので、
そのたびに冷たい空気が入って来て、雨もほんとうに一雨ごとに冷たさを増しています。
今日も、お天気はそこそこ良かったものの北風が強く吹いて寒かったです^^;
「初霜」は、俳句では冬の季語ですね。

今朝のお天気解説で興味深い説明をしていました。
函館で初雪が降る日の前後3日くらいの間に、関東では木枯らし1号が吹く、ということです。
過去10年のデータでは、1年だけかなりずれていたのですが、他の9年は見事に当たっていて
全く同じ日という年も結構ありました。
今年はどうでしょう。
今日は旭川で2度目の雪、そして札幌で初雪になりましたね~。
映像を見ているだけで身が縮こまります^^;


二十四節気では霜降。候と同じですね。
「露が陰気に結ばれて霜となりて降るゆゑ也」
白露が寒露となり、露が霜になるんですね。
この次の節気はもう立冬です^^;





影がきれいだな~と思って撮ったのですが、この雑草くんももうすぐ枯れるんですね。
それでも根っこは雪の下で春までじっと頑張るわけです。
強いです。




蟋蟀在戸 きりぎりすとにあり。

第五十一候、寒露の末候です。蟋蟀が戸の辺りで鳴くころ。


キリギリスが戸の辺りで鳴く…と言われてもどういうことか今一つよく分かりません。

「詩経」という中国最後の詩集がありますが、その中の「七月」という詩にこんな一節があります。
詩はこちらのリンクへどうぞ~。

五月斯螽動股     五月は斯(ここ)に螽(しう・キリギリス)股を動かし
六月莎鶏振羽     六月は莎鶏(さけい・ハタオリ) 羽を振ふ
七月在野       七月は野に在り
八月在宇       八月は宇に在り
九月在戸       九月は戸に在り
十月蟋蟀入我牀下   十月は蟋蟀(しつしゅつ・キリギリスまたはコオロギ) 我が牀下に入る

「宇」は軒、「牀下」は床下のことです。
7月は野原で自由に動き回っていたキリギリスも8月には軒下にやってきて、
9月には戸口に、そして10月には床下に入り込んで来る。
つまり、人の近くに寄れば寄るほど暖かいからなんですね。

こんなに細かくキリギリスの様子を観察したことはありません。
他のことで忙しすぎる現代人です…。

(追記~
詩の解釈にもあるように、「キリギリス」は「コオロギ」のことではないかという説があります。)



大雪山も白くなり、旭川も今年は早々に初雪を迎え、着々と冬に向かっていますね~。



第五十候、菊花咲(きくのはなひらく)を飛ばしてしまいました。
今週末辺りには菊の香りを求めてどこかに出かけたいです~。






今月は、写真もろくに撮っていません^^;
カメラはソウルに連れて行かなかったし、その後も骨盤が痛かったのもあって
撮ったのは星の写真くらいです。


一番高いところに金星、その下に木星、一番小さくて赤っぽいのが火星です。
4時半過ぎ~5時過ぎくらいの東の空です。

16日。




18日。

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19日、今朝です。

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惑星が惑っている様子が分かるでしょうか~。
火星がだんだん低い方に移動していて、金星も木星の方に近づいていっていますね。
金星と木星は25日頃に大接近します。

あ、今月はオリオン座流星群も来ていてピークは22日、
来月初めくらいまでは見られるようです^^


鴻雁来 こうがんきたる。

第四十九候、雁が飛来し始める頃。 8日から13日まで。


一昨日の水曜日、白鳥を見つけました!
日が傾いて少しくすんだ空に真っ白く、鉤になって南の方向へと飛んで行きました。
7羽くらいだったでしょうか、初飛来かもしれません^^

うっとりと見惚れていましたが、当の白鳥たちは4000kmも旅をしてきてヘトヘトですよね^^;
ここまでたどり着けなかった仲間もいるんでしょうし…。
春まで平和に過ごして欲しいです。


二十四節気では寒露ですね。白露が秋分を経て寒露に。
「陰寒の気に合つて露結び凝らんとすれば也」
露が冷気にあたって凍りそうに思われる頃です。

朝の最低気温が10度を下回るようになってきました。
だんだんとそんな日が増えていきますね。





午前5時半ころ、東の空に月齢25の月と金星。
辛うじて月の丸い形が見えています。

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現在、木星・金星・火星が近くにかたまっていて、そこに月も参加しています。
もう少し空が暗いうちなら木星と火星も見えたのかな^^
冬に向かって、月もずいぶん空高く昇るようになりましたね~。



水始涸 みずはじめてかるる。

第四十八候、秋分の末候です。今年は10月3日から7日まで。


稲刈りの前に田んぼの水を抜いたり、または水がなくなる時期です。

今年はそれほど残暑が厳しくなくて、すんなりと秋がやってきた気がします。
春には桜があっという間に咲いてあっという間に散ってしまったので、
その分も秋を満喫できるといいな~と思います。
個人的には読書の秋でもあります。読みま~す♪


七十二候はほぼ5日の刻みでやって来るのですが、
普段生活しているとすぐに次の候になって
たった5日の変化というのは感じられないことが多いかもしれません。
先日まで日本の外にいましたが、数日して戻ってくると短い間の微妙な変化もはっきり感じるものですね。
確実に季節は移っていきます。





ソウルに行ってきました。



仁王山です。内四山のひとつで、都の西を守っています。
정선(鄭歚)が描いた国宝の「인왕제색도(仁王霽色圖)」がありますが、
それと比べて眺めつつ、古の都に思いを馳せていました^^