絶対敬語と相対敬語。

勉強を始めてしばらくして、
絶対敬語、相対敬語という言葉を初めて知りました。

日本語では相対敬語が標準です。
自分の親や会社の上司は目上の人間ではありますが、
他者に話す時に「今、父は留守にしております」「ただ今部長は外出しております」
のように尊敬語を使わずに言います。
親は身内、そして会社の上司も身内と見て、
外部の人より低めます。

それに対し韓国では他者に対しても
「今、お父様はいらっしゃいません」とあくまでも尊敬語を使うのですね。
状況がどうであれ、目上の人は目上の人として扱う。
これが、絶対敬語というものだそうです。
それから、韓国では身内間の会話でも目上にはきちんと敬語を使います。
とはいえ敬語のレベルは家庭それぞれで、
きっちり敬語を使う家庭もあれば、親とパンマルで会話する家庭もあるようです。

相対/絶対から逸れますが、面白いな~と思うのは、
親とパンマルで話す家庭でも、そこに第三者がいる時は親にきちんと敬語を使うこと。
母子二人だけなら、암마, 우유 좀 사 올게. と言っても
そこにお客さんが同席していたら、엄마, 우유 좀 사 올게요. / 어머니, 우유 좀 사 오겠습니다.
となるわけです。


絶対敬語は「上 / 下」という隔て方で、
相対敬語は「うち / そと」という分け方。
面白いです。


日本語でも、方言の中で相対敬語を使う地域もあります。
この場合は「身内敬語」とも言われます。
近畿、鹿児島、沖縄、東日本の日本海側では新潟まで、そして滋賀、三重にもあるそうです。
大きく捉えると、西日本の広範囲において身内敬語があるということになります。

例えば関西で
「うちのおばあちゃん、先月で95歳になりはってん」
などと言いますね。
「はる」は敬語です。
方言には古い時代の言葉がよく保存されているそうですが、
それでいくと、日本でも昔は絶対敬語が主流だったということなのかもしれません。

一方、韓国では「압존법 壓尊法」というものがあります。
높임법에서, 말하는 이보다는 윗사람이지만, 말을 듣는 이보다 아랫사람인 주체에 대하여
그 높임의 정도를 낮추는 일.
尊敬法で、話者より目上の人ではあるが、話を聞いている人より目下である主体に対して
その尊敬の程度を低めること。

例えば、孫がおじいさんに話す時に、
할아버지, 아버님께서 방금 오셨습니다.ではなく
할아버지, 아버지가 방금 왔습니다.
と言うのが압존법。
祖父に向かって話しているので、祖父から見て目下の父親に対しては 께서、시が抜けています。
압존법はだんだん使われなくなる傾向にあるようです。


韓国語の絶対敬語、理屈はわかっても実際に卒なく使うのには慣れが必要ですね。
勉強し始めた当時は、韓訳の練習をしているとよく尊敬の助詞などを入れ忘れていました。
会話でも、「私の父は70歳です」と言うのに「우리 아버지는 70살이에요」なんて言ったら
韓国の人はビックリして目をまん丸にしてしまいます^^;
日本人が親に対して敬語を使わず、友達のようにため語を使うのがとても不思議、というか
失礼な感じに聞こえるそうです。

敬語の使い方を問う問題は、TOPIK初級でもちゃんと出て来ます。
ということは、初心者レベルでもきちんと理解するべき事なんですね。


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