「月下推敲」

『月下推敲 げっかすいこう』

詩や文章などのことばを何度も練り直すこと。
唐の詩人、賈島(かとう)が自作の詩の句「僧は推す月下の門」を
「推す」にすべきか「敲く(たたく)」にすべきか迷ったという故事から。



このお話は有名ですが、賈島さんってどんな人なんでしょう?

賈島(779-843)、晩唐の人ですね。范陽(河北省涿州市)の出身。
はじめ進士(科挙の科目のひとつ)を目指しますが失敗して僧になります。
後に洛陽に出て韓愈に学んで、そこで才を認められ、還俗して進士に挙げられます。
順調に昇進を重ねる賈島。
ところが新しい任地に向かうという時に牛肉を食べすぎて命を落としたというのです。

牛肉食べ過ぎ?!
昇進祝いにすき焼きパーティーだ♪(すき焼きはたとえです)と盛り上がって
ついつい食べ過ぎてしまったのでしょうか…。
せっかく韓愈との出会いのお陰で出世街道を走ってきたのに
何とも哀れな人生の幕引きです。
なんて、真相が分からないのに決めつけてはいけませんね^^;


「推敲」の元となったのがこちらの五言律詩です。

題李凝幽居    李欵の幽居に題す   (りぎのゆうきょにだいす)    

閑居少鄰竝    閑居隣並少なく   かんきょりんぺいすくなく
草径入荒園    草径荒園に入る   そうけいこうえんにいる
鳥宿池中樹    鳥は宿る 池中の樹   とりはやどるげっちゅうのき
僧敲月下門    僧は敲く 月下の門   そうはたたくげっかのもん
過橋分野色    橋を過ぎて野色を分かち   はしをすぎてやしょくをわかち
移石動雲根    石を移して雲根を動かす   いしをうつしてうんこんをうごかす
暫去還來此    暫く去って還た此に来たる   しばらくさってまたここにきたる
幽期不負言    幽期 言に負かず   ゆうきげんにそむかず


李凝の隠棲している閑居についての詩を作る。

李凝の隠棲している閑居は隣り合う家が少なく
草深い小道は荒れた庭に続いている。
鳥は池の畔の樹々に宿っていて
僧は月の光の下で門をたたく。
橋を渡ると野原の雰囲気が変わり
岩を動かせば雲が湧くかと思われるほどだ。
今夜は帰ることにしますが必ずまたお伺いします。
大切な約束はきっと果たします。


解釈はこの他にもいろいろあります。


賈島はロバに乗って都に向かう道中でこの詩を練っていました。
「推す」がいいか「敲く」がいいかと考えていたところ前方不注意で
都の高官だった韓愈の行列に突っ込んでしまいます。
韓愈は賈島の無礼に腹を立てることなく、事情を聞くと
「敲く」の方が辺りの静寂に音が響く感じがしていいと思うよ~♪
と助言までしてくれたのでした^^



故事成語が出てくると、元の漢詩漢文が気になりますね。
中国語が読めたらもっと詳しく勉強できるんでしょうけど^^


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Comment

推敲に関するお話はなんとなく覚えています。なんとなくよー(^^;)。

ロバに乗って詩を練るっている姿、想像してしまいました。ロバが可哀想かな、とも(^^;)。ふふふ。

漢詩、中国語で読むとどうなるのかな? あ、前に教育テレビでかな、やってましたよね、漢詩の番組。あれは中国語では読んでいたかしら?

るるるさんは言語の才能もおありだから、きっと中国語もできると思うわ!
ハーちゃんさま^^
私も調べてみるまで細かい部分はす~っかり忘れていましたよ~^^;
中国語で読むと韻の踏み方がよくわかるんだと思います。
語学の才能?!
ととと、とんでもないですよ~~!(大汗
韓国語でこんなに四苦八苦しているではありませんか~。(笑
テレビの中国語講座をたまに見ると
北乃きいちゃんがものすごく上達していて驚くばかりです^^
  • 2014/02/15
  • るるる
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