外来語の来し方行く末。

日本語の「外来語」の取り扱いについて知りたくなって、先日
国立国語研究所のサイトに行ってみました。

研究所内の「外来語委員会」では、外来語・外国語の問題点として
次のように述べています。


近年,片仮名やローマ字で書かれた目新しい外来語・外国語が,公的な役割を担う官庁の白書や広報紙,また,日々の生活と切り離すことのできない新聞・雑誌・テレビなどで数多く使われていると指摘されています。例えば,高齢者の介護や福祉に関する広報紙の記事は,読み手であるお年寄りに配慮した表現を用いることが,本来何よりも大切にされなければならないはずです。多くの人を対象とする新聞・放送等においても,一般になじみの薄い専門用語を不用意に使わないよう十分に注意する必要があります。ところが,外来語・外国語の使用状況を見ると,読み手の分かりやすさに対する配慮よりも,書き手の使いやすさを優先しているように見受けられることがしばしばあります。


「近年」というのは、2003年の時点でのことです。
今は14年前よりも外来語の使用が増えているような気がします。
「一般になじみの薄い専門用語」と言っても、どの言葉をこれに当てはめるのかが難しそうです。
世代によって、外来語の受け取り方はかなり異なりますよね。
主な読み手がお年寄りであるなら、お年寄り向けに配慮すればよいでしょうけど、
ニュースや新聞など、さまざまな年齢や立場の人が触れる場合は、
十分に定着するまでは外来語と日本語の両方を並記するのが一番親切かもしれないですね。


「外来語」言い換え提案のページはこちらです。
200ほどの語が並んでいて、各語について「全体の理解度」と「60歳以上の理解度」が
星の数で示されています。
ページの最終更新が2006年となっているので、11年の間に変化があると思いますが、
それを踏まえて、表の中から和製語でないものをいくつか拾って、自分なりに分類してみます^^


1. 既に一般に十分に浸透していると思えるもの

 アクセス
 コミュニティー
 トレンド
 ヒートアイランド
 リニューアル
 など


2. 1と似ていますが、言い換え語の方にかえって違和感があるもの

 オンデマンド
 シミュレーション
 バリアフリー
 ユニバーサルデザイン
 ログイン
 など
 どんな日本語に置き換えられるか考えてみると楽しいです。
 後ろの方に、提案された「言い換え語」を載せますので、よかったら考えてみてください^^


3. 日本語も外来語も両方自然に思えるもの

 ガイドライン  指針
 サプリメント  栄養補助食品
 スタンス  立場
 ドナー  臓器提供者
 リアルタイム  即時
 など


4. 日本語の方が理解しやすそうなもの

 オフサイトセンター  原子力防災センター、緊急事態応急対策拠点施設
 センサス  全数調査、大規模調査
 ドナー  資金提供国
 モラルハザード  倫理崩壊
 リテラシー  読み書き能力
 など


5. 4と似ていますが、一般に定着していないと思われるもの

 アカウンタビリティー  説明責任
 コンソーシアム  共同企業体
 シーズ  種(将来に大きな発展を予想させる新技術)
 バックオフィス  事務管理部門
 ロードプライシング  道路課金
 など


あまり深く考えずにパッと書き出したものです^^;

ほんとうに言葉ってどんどん変化していくんですね。
ひとつひとつを見ると、
生まれてまもなく消えていってしまう語…
日本に定着して長生きする語…
言葉はいわゆる「生命体」ではないわけですけど、
それでも言葉は「生物 いきもの」で、
特に厳しい目を向けられることの多い外来語の来し方行く末を見ると感慨深いです。

先ほどの2ですが、日本語の言い換え語ではそれぞれ、
注文対応、模擬実験、障壁なし、万人向け設計、接続開始、です。


外来語か日本語かで、微妙に意味が変わるものもありますね。
「図書館」というと、本や新聞、CDなどが建物や部屋に収まっているイメージですが、
「ライブラリー」という言葉には、叢書の意味もあります。
その他にもネット上の、ある特定の情報を集めたサイト名として
使われていたりもします。
「ライブラリ」と長音を取った場合はコンピュータ用語になります。

外来語の置き換えに関する考察、最新の資料も欲しいです。
新しい外来語で今ぱっと思いつくものは、
レガシー、〇〇ファースト、コンシェルジュ…
まだたくさんありますよね^^;


国立国語研究所(NINJAL)のトップページはこちら。
忍者みたいでなかなか素敵な名前です♪
素晴らしい研究をしていて、一般向けのフォーラムや小学校の出前授業なども行っていますが、
一般個人とは少し距離がある感じがします。

韓国の「国立国語院 국립국어원」はネット上で言葉に関する疑問・質問に対応していて
ツイッターもありますね。
日本でも、ニンジャル以外の専門機関でもいいので、
SNSなどを上手に活用して一般人に間口を広げてくれるところがあったら
日本語について深く考えてみたいと思う人が増えるような気もします。
個人的にもありがたいです。



記事を書き終えてから、録画しておいた「探検バクモン」を見ました~。
広辞苑の編集部に潜入です!
とっても面白かったです!!
後日内容をまとめたいと思います^^


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Comment

ああ「言い方提案」のリストを見て思ったのですが、お年寄り(私も!)でもネットをやるかやらないか、でもだいぶ理解度が違いますよねぇ。

友人でもネットをしないと人いるんですよ。あ、私の年齢だと、やる人はやるし、やらないとなると用語もわからない...。差が大きい年齢かも知れませんねぇ。パソコン教室で教える補助をやる友人もいるし...。

本当に外来語が増えているんですねぇ。この先ももっと? そうなると若年層と高齢の人たちとのあいだのお互いの理解度もむずかしくなるのかなぁ(^^;)。
ハーちゃんさま^^

あ、そうですね~、今や世代間の違いだけではないですね!
そういえば、用語を分かりやすい日本語に言い換えて教えているパソコン教室の様子を見たことがあります。
ハーちゃんさんはきっと、私よりネット関係に強いですよ♪
時代の変化が早いと、言葉の変化も早いですね。
日本語話者同士なのに言葉が通じない社会、想像すると心配になります(+_+)
  • 2017/03/05
  • るるる
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