言葉の世界って深いですね。/ 探検バクモン「【辞書】」

3月1日放送の「探検バクモン」では、
中型辞書の中では売り上げ第一位の「広辞苑」の編集室を訪問しました。
編集員のお一人、平木靖成さんが案内してくださいました。
とても興味深くて3回も見てしまいました。(笑

辞書編纂と言えば、三浦しをん氏の小説「舟を編む」があります。
「辞書は言葉の海を渡る舟、編集者はその海を渡る舟を編んでいく」
辞書という主題に惹かれて本を開いてみましたが…
残念ながら読めませんでした、ゴメンナサイ^^;

読めなかった訳を、今回の番組を見て再認識しました。
基本的には、小説よりもっと直接的に現場の空気を感じられる
ルポルタージュやドキュメンタリーの方が好きなのです。
歴史に関しても、歴史小説よりは、専門家の出した本や論文に手が伸びます。
もちろん小説には小説の良さがあって、読まない訳ではないのですけど~。
今回の放送では、実際に編集に携わっている方々の姿を見て生の声を聞いて、
おおいに感動し勉強させていただきました^^
「舟を編む」は映画とアニメも作られましたね。
これからアニメを見るつもりです。その後、再び小説を手にするかな…。
アニメの馬締光也は平木さんがモデルですね♪



広辞苑は、1955年の初版以来、約10年ごとに改定を繰り返し、
現在は2008年の第六版です。
約3000ページに24万語を収録し、累計の売り上げは1100万部。
人名、地名、科学用語などを網羅し、古い意味から順に載せているのが特徴です。
例えば、「かわいい」は、
1.いたわしい、ふびんだ、かわいそうだ
2.愛すべきである、深い愛情を感じる
3.小さくて美しい
となっています。
大辞林、大辞泉は逆に新しい意味から載っていますね。


日本初の近代的国語辞典と言われる「言海」も紹介されました。
1891年に完成、3万9103語を収録しました。
ねこ【猫】人家に飼う小さき獣。温柔にして馴れ易く、また能く鼠を捕れば飼う。然れども、窃盗の性あり。
単なる言葉の説明でなく、猫に対する大きな愛が込められている気がします^^
因みに、日本最古の辞書と言われているのは682年に作られた「新字」です。


言葉の意味を「言葉」で説明する難しさと面白さを感じました。
「右」という言葉の意味を説明する時に、
目の前の人にジェスチャーで示すならば、すぐに分かってもらえますよね。
広辞苑では、
「南を向いた時、西にあたる方」
映画「舟を編む」に出てきたという一案は、
「数字の10を書いた時、0が来る方が右」
新明解国語辞典では、
「この辞典を開いて読む時、偶数ページのある側を言う」
もっと探してみると楽しそうです。

また辞書は、その言葉の意味だけでなく、
言葉を使った時に込められた気持ちやニュアンスがないと不十分だということです。
例えば「バツイチ」は、
一度離婚歴があることを「冗談めかして」言う語なので、
「離婚歴が一度ある」ことと「バツイチ」はイコールではない。
確かにそうですね。

面白かったのが、
「チョウチョウウオの縞」は、横に見えても「縦縞」ということ!
トラは「横縞」、シマウマも「横縞」、サッカーのアルゼンチン代表は「縦縞」。

びっくりして思わず「ええっ?!」と叫んでしまったのが、
「独壇場」は「独擅場」の誤用から生まれたという事実…。
てっきり、一人で壇上に立っているイメージだと思っていました。(笑
独擅場は「どくせんじょう」と読みます。
「擅」を調べてみると、「ほしいまま、自分勝手、占有する」という意味でした。

また、「ぼけ」「つっこみ」に漫才の意味が加わったのは1991年だそうです。
それに対して太田さんは、
「ビートたけしさんは『ボケ』とされているが、実は世の中に対する『ツッコミ』だ」と。
田中さんも、「太田もボケだが実はツッコんでいる」と。
漫才も進化しているということですよね。
これに平木さんは、「一番中心になる意味を書かなくてはいけない」と応じていましたが、
将来また新しい意味に変わることになるかもしれませんね。


改訂作業の大変さの例として、
スコットランドがイギリスから独立したらどうなるか、というお話がありました。
「イギリス」という語が含まれる項目は1567件。
その一つ一つについて表記を直すかどうか検証しなければなりません。
その他にも、
文と絵が改段落で離れてしまわないように文字数を調整したり、
都道府県や市の人口を更新したり、
作業は膨大です。


新語の取り扱いも大変ですね。
新語の数は、集め方にもよるということですが、1年でおよそ1万語。
10年間で集まった10万語を、議論して1万語に絞って辞書に載せるそうです。
10万語…^^;
選定基準は
・数年先にも使われているか
・その言葉がないと表現できない項目があるか
つまり、次の時代のコミュニケーションに欠かせないと判断された言葉、
ということなんですね。

採用された新語は、
1991年は、「ださい」「いまいち」「フリーター」「過労死」
1998年は、「ドタキャン」「すっぴん」「イチオシ」「ストーカー」
どの語も生き残ってますね!
選定眼が確かだということですよね~。

2008年に採用された新語は、
「ニート」「めっちゃ」「うざい」「癒し系」「顔文字」など20個ほどが紹介されました。

逆に、2008年に見送った新語は
「家電(いえでん)」「イケテる」「イナバウアー」「きよぶた」「クールビズ」など。
「家電」はもしかしたら、今後「家電」そのものがなくなるかもしれない、
ということでしょうか?!
見送られたものの中には、次回の改定で載りそうなものがありましたね^^


改訂の度に、使われる紙も進化しています。
初版が2300ページ、第六版が3000ページとページ数が増えているのに、
これまでのどの版も、片手で持つことのできる8cmの厚さです。
紙の厚さが65ミクロンから50ミクロンと、約20%も薄くなっています。
それでいて、不透明度82%をずっと保っています。
指には吸いつき、紙同士はくっつかないよう、表面の塗工材、表面処理を工夫しています。
そのため紙の価格は、文庫本の紙の価格の2倍です。
そういえば、8cmという厚さは、機械製本の限界だという話も聞いたことがあります。


同じ「言葉を集める」作業でも、
広告代理店は「パッと咲いたばかりの花」「芽吹いたばかりの芽」「散り始めた花粉」
のような言葉を集めるけれど、
辞書編集者は、
それが地面に降り積もって腐葉土になって、次の日本語の土壌になるものを集めている。
これから辞書を開く時には、深い森の土のいい匂いが立ち昇ってきそうです^^


編集員の皆さんが、心から楽しんで編集作業をしている姿に感動しました。
国勢調査から拾う数字の変化を見るのが楽しいと満面の笑みで語っていた編集員の方。
平木さんは番組冒頭で、
「(辞書編集以外の)他にもいろいろやりたかった。人生棒に振った」
とおっしゃっていました。
前半は本心でしょうけど、後半は冗談ですね。(笑
お仕事に誇りを持っていらっしゃるのは、お顔にちゃんと表れています。



実は、10年ほど前から大辞林・大辞泉派になってしまいました^^;
「今」に焦点を結んでいるので、トップギアに入れたまま作業ができる感じです。
でも歴史主義的な広辞苑も好きなんですよね。
子供の頃からずっと家にあって慣れ親しんできたので、
広辞苑を思うだけでいろいろな思い出がよみがえってきます。
時間を気にせず辞書の世界でのんびり遊ぶ余裕がなくなってしまった生活を
少し軌道修正したい気持ちもありますね…。

広辞苑の第七版は2018年に出る予定。
大辞林の第四版も同じ頃に出そうなのですが、
なんと、電子版がメインで紙版はサブと、立場が逆転するらしいのです。
辞書の今後も気になりますが、紙媒体そのものがこれからどうなっていくのか…ドキドキします。


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外来語の来し方行く末。

日本語の「外来語」の取り扱いについて知りたくなって、先日
国立国語研究所のサイトに行ってみました。

研究所内の「外来語委員会」では、外来語・外国語の問題点として
次のように述べています。


近年,片仮名やローマ字で書かれた目新しい外来語・外国語が,公的な役割を担う官庁の白書や広報紙,また,日々の生活と切り離すことのできない新聞・雑誌・テレビなどで数多く使われていると指摘されています。例えば,高齢者の介護や福祉に関する広報紙の記事は,読み手であるお年寄りに配慮した表現を用いることが,本来何よりも大切にされなければならないはずです。多くの人を対象とする新聞・放送等においても,一般になじみの薄い専門用語を不用意に使わないよう十分に注意する必要があります。ところが,外来語・外国語の使用状況を見ると,読み手の分かりやすさに対する配慮よりも,書き手の使いやすさを優先しているように見受けられることがしばしばあります。


「近年」というのは、2003年の時点でのことです。
今は14年前よりも外来語の使用が増えているような気がします。
「一般になじみの薄い専門用語」と言っても、どの言葉をこれに当てはめるのかが難しそうです。
世代によって、外来語の受け取り方はかなり異なりますよね。
主な読み手がお年寄りであるなら、お年寄り向けに配慮すればよいでしょうけど、
ニュースや新聞など、さまざまな年齢や立場の人が触れる場合は、
十分に定着するまでは外来語と日本語の両方を並記するのが一番親切かもしれないですね。


「外来語」言い換え提案のページはこちらです。
200ほどの語が並んでいて、各語について「全体の理解度」と「60歳以上の理解度」が
星の数で示されています。
ページの最終更新が2006年となっているので、11年の間に変化があると思いますが、
それを踏まえて、表の中から和製語でないものをいくつか拾って、自分なりに分類してみます^^


1. 既に一般に十分に浸透していると思えるもの

 アクセス
 コミュニティー
 トレンド
 ヒートアイランド
 リニューアル
 など


2. 1と似ていますが、言い換え語の方にかえって違和感があるもの

 オンデマンド
 シミュレーション
 バリアフリー
 ユニバーサルデザイン
 ログイン
 など
 どんな日本語に置き換えられるか考えてみると楽しいです。
 後ろの方に、提案された「言い換え語」を載せますので、よかったら考えてみてください^^


3. 日本語も外来語も両方自然に思えるもの

 ガイドライン  指針
 サプリメント  栄養補助食品
 スタンス  立場
 ドナー  臓器提供者
 リアルタイム  即時
 など


4. 日本語の方が理解しやすそうなもの

 オフサイトセンター  原子力防災センター、緊急事態応急対策拠点施設
 センサス  全数調査、大規模調査
 ドナー  資金提供国
 モラルハザード  倫理崩壊
 リテラシー  読み書き能力
 など


5. 4と似ていますが、一般に定着していないと思われるもの

 アカウンタビリティー  説明責任
 コンソーシアム  共同企業体
 シーズ  種(将来に大きな発展を予想させる新技術)
 バックオフィス  事務管理部門
 ロードプライシング  道路課金
 など


あまり深く考えずにパッと書き出したものです^^;

ほんとうに言葉ってどんどん変化していくんですね。
ひとつひとつを見ると、
生まれてまもなく消えていってしまう語…
日本に定着して長生きする語…
言葉はいわゆる「生命体」ではないわけですけど、
それでも言葉は「生物 いきもの」で、
特に厳しい目を向けられることの多い外来語の来し方行く末を見ると感慨深いです。

先ほどの2ですが、日本語の言い換え語ではそれぞれ、
注文対応、模擬実験、障壁なし、万人向け設計、接続開始、です。


外来語か日本語かで、微妙に意味が変わるものもありますね。
「図書館」というと、本や新聞、CDなどが建物や部屋に収まっているイメージですが、
「ライブラリー」という言葉には、叢書の意味もあります。
その他にもネット上の、ある特定の情報を集めたサイト名として
使われていたりもします。
「ライブラリ」と長音を取った場合はコンピュータ用語になります。

外来語の置き換えに関する考察、最新の資料も欲しいです。
新しい外来語で今ぱっと思いつくものは、
レガシー、〇〇ファースト、コンシェルジュ…
まだたくさんありますよね^^;


国立国語研究所(NINJAL)のトップページはこちら。
忍者みたいでなかなか素敵な名前です♪
素晴らしい研究をしていて、一般向けのフォーラムや小学校の出前授業なども行っていますが、
一般個人とは少し距離がある感じがします。

韓国の「国立国語院 국립국어원」はネット上で言葉に関する疑問・質問に対応していて
ツイッターもありますね。
日本でも、ニンジャル以外の専門機関でもいいので、
SNSなどを上手に活用して一般人に間口を広げてくれるところがあったら
日本語について深く考えてみたいと思う人が増えるような気もします。
個人的にもありがたいです。



記事を書き終えてから、録画しておいた「探検バクモン」を見ました~。
広辞苑の編集部に潜入です!
とっても面白かったです!!
後日内容をまとめたいと思います^^


第24課  スミスと申します。

「使える!伝わるにほんご」、最終回です。
今回は、目上の人に対して自分のことを言う動詞です。


謙譲動詞とは、自分やインサイダー(家族・友達など自分が近いと感じる人)が
することについて話す時に使うもの。

お 〔動詞(ます形)〕 になる
 お借りする
 お返しする

特別な謙譲動詞
 食べる・飲む・もらう ⇒ いただく
 行く ⇒ 伺う
 言う ⇒ 申す 
 あげる ⇒ 差し上げる

 A:ドーナツ召し上がりますか?
 B:もちろんいただきます。 (相手が作ったドーナツの場合

 A:田中さんはよくドーナツを召し上がりますか? 
 B:はい、食べます。 (一般的なドーナツの場合

目上・年上の人に何かしてあげる時は、 〔謙譲動詞(ます形)〕 ましょうか?
 持つ ⇒ お持ちする ⇒ お持ちしましょうか?
 あげる ⇒ 差し上げる ⇒ 差し上げましょうか?
 する ⇒ いたす ⇒ いたしましょうか?

謙譲動詞を使った丁寧な自己紹介
 はじめまして。 〔名前〕と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

自分をよく知らない人に電話をかける時は、 〔名前〕 と申します。
 A:あのう、カイルと申しますが、木村さんいらっしゃいますか?
 B:はい、おります。少しお待ちください。 / はい、私ですが。




「にほんごの泉スタジアム」もこれで最後。
日本語講座、出演者の皆さんのお役に立ったようですね~^^
・自己紹介で「ナンシーと申します」と言えるようになった。
・「大好き」より「好き」と言われた方がきゅんとする、と夢子さんに言われてすごく役に立った。
わ~、何か良いことあったでしょうか♪


今回は、飯間先生の方から皆さんへの質問でした。

日本語は日本以外では使われないのに、なぜ日本語を勉強するのか?

・多くのテクノロジーの発想は日本からスタートした。
 日本のノウハウを学ぶには日本の心を知ることが不可欠だから。
 英語では伝わり切れない部分がある。

・世界どこでも英語は通じるが、日本では英語ではやっていけない。
 もっとたくさんの新しい人と話すために日本語を学びたい。

・日本人に自分のことを理解して欲しい。

・留学や就職のためだけでなく、日本語が奥深い言語だから。
 一生勉強してもマスターすることはできない。 終わらないチャレンジが面白い。

・言葉と文化が繋がっていることが多い。
 「お疲れさまです」「いただきます」「ご馳走さまでした」、挨拶にも文化が入っているが、
 スリランカではないことだ。言葉の中の文化を学びたい。


勉強した日本語と皆さんの国や世界をどうやって結びつけたい?

・日本には各国の人がやって来ていて、日本はいろいろな人を結びつけている。
 外国で日本語の講座番組をやったら多くの人が勉強したいと思うのでは。

・世界中の人が「日本語で口論する」ように国連で決めることを提案したい。
 日本語は繊細で優しい言葉である一方、文法はとても難しい。
 何を伝えるか考えて話さなければならず、冷静になれるので、喧嘩がなくなると思う。

・日本語は常に相手への愛情と関心をたくさん含んでいる言葉だと思う。
 その良さを世界の人に広げていきたい。



日本語講座、楽しかったです^^
時には大笑いもしました~。(笑
普段あまり考えずに使っている母国語を系統立てて整理し、
外側から眺めて深く考えることができました。
外国人の皆さんの感じ方や反応もとても興味深くて勉強になりました。
こういう番組を、日本人がもっと見ても良いのではないかしら~。
いつもとは違った視点で物事を見るって大事ですね。
来月からは再放送です。来年度の番組を楽しみにしています^^

夢子さん、最終回での笑顔素敵でしたよ~♪


第23課  お読みになりますか?

「使える!伝わるにほんご」、今回は目上の人のすることに使う動詞、です。

尊敬動詞とは、目上の人、年上の人、アウトサイダー(遠いと感じる人)
に対して使うもの。


お 〔動詞(ます形)〕 になる ⇒ 質問で使うことが多い。
 A:田中さんは新聞をお読みになりますか?
 B:はい、毎朝読みます。


特別な尊敬動詞
 食べる・飲む ⇒ 召し上がる
 いる・行く・来る ⇒ いらっしゃる
 する ⇒ なさる (動詞1 ⇒ 第16課 
 見る ⇒ ご覧になる

 A:田中さんはスポーツをなさいますか?
 B:はい、よくします。


相手に何かをするように勧める時は、 お 〔動詞(ます形)〕 ください
 かける ⇒ おかけください
 召し上がる ⇒ お召し上がりください
例外として、
 いらっしゃる ⇒ いらしてください
 ご覧になる ⇒ ご覧ください


「あげる」「もらう」「くれる」の使い方
「人」に「物・情報」をあげる
「人」から「物・情報」をもらう  (あれ? 「人」にもらう、とも言いますよね・・・?
「人」が(私に)「物・情報」をくれる ⇒ 感謝の気持ちを表す時

 A:小田さんがプレゼントをくれました。
 B:いいですねえ。
 A:田中さんもプレゼントをくださいました。
 B:メグさん、今日はお誕生日ですか・・・?
 A:はい。
 B:!! (あ~、カイルさん大変^^;



「にほんごの泉スタジアム」も、敬語について。

<敬語は要らない派>
・気持ちが伝わればいいので、敬語でも普通の言葉でも同じでは。
 スリランカでは目上の人には普通の言葉で声を優しくして伝える。
・敬語はなくても会話はできる。普通の言葉のほうが更に雰囲気が良くなるので敬語は要らないと思う。
 フランス語では丁寧な言葉はあまり使われない。社長に対しても普通に話して大丈夫。

<敬語は必要派>
・日本語から敬語を取ってしまったら、主語が分からなくなる。
 「誰が」するのか分からなくなるのでは。
・日本もアメリカのようにフランクになればいいのに、と思う時がある。
 でも、現代のカジュアルで崩れたしゃべり方が進むと日本の平和がなくなると思う。
 敬語は日本のアイデンティティだと思う。
・どんな言語でも丁寧さを表せる。日本語はその仕組みが顕著なだけ。


外国の人にとって日本語の敬語は難しいだろうな~とは思っていましたが、
必要ないと考えている人がいるのは今回初めて知って、とっても驚きました。

飯間先生が、
「『社長さん、これやっておいてよ』とは言いにくい。そういう日本語は想像できない」
と言うと、バティストさんが
「『やってくれる?』と言えばいいのでは?」
飯間先生、「それ言ったらクビですね」

そうですよね、クビですよね・・・。(汗

日本企業に入社したある外国人の話を聞いたことがありますが、
彼は仕事を頼まれると「うん、いいよ~」のようにカジュアルな返事をしていたのですね。
最初は周りの人も「外国人だから」ということで微笑ましく見ていたのですが、
だんだん雰囲気が悪くなっていき、結局その人は会社を辞めざるを得なくなってしまった・・・。
ということでした。


敬語が日本の平和を支えているという考え方、
敬語は日本のアイデンティティだという考え方が心に深く沁みました。



「いらっしゃったよ」は、先生がやって来た。
「来たよ」は、友達がやって来た。
敬語は動詞だけで相手がどんな人かが解る。

敬語は、「私は失礼な人間ではありませんよ」ということを伝えるために使う、
礼儀正しい気持ちを表すもの。
一方で、相手との距離が縮まらないので、敬語は必要に応じて使うのが良い。
切り替えができるのが理想的。

という今回のまとめでした^^


第22課  近くに銀行がありますか?

「使える!伝わるにほんご」、今回は「ある」「いる」の使い分けです。


「ある」
〔場所〕に〔物〕がある。   この近くにパン屋さんがありますか?
〔場所」で〔できごと〕がある。   あそこの公園でお祭りがありました。


「何があるのか」を知りたい時・伝えたい時
 〔場所〕には〔物〕がある。 
「どこにあるか」を知りたい時・伝えたい時
 〔場所〕に〔物〕がある。 
 (〔物〕は)〔場所〕にある。  (一番伝えたい情報が「場所」の時

 A:日本には高い山がたくさんあります。カナダにも高い山がありますか?
 B:ロブソンという山があります。

 A:箱根はどこにありますか?
 B:富士山の近くにあります。
 A:箱根には何がありますか?
 B:きれいな湖と温泉があります。


「いる」は、人や動物の存在を表す。
質問する場合、 人⇒「誰が」いる  動物⇒「何が」いる


家族について話す場合は、「ご兄弟は?」
 A:小田さん、ご兄弟は?
 B:兄がいます。カイルさんは?
 A:姉が一人、妹が一人います。


「いる」は、乗り物の存在も表す。
 あそこにタクシーがいます。



「にほんごの泉スタジアム」でも、「ある」「いる」にまつわる経験について。

・韓国では「ある」「いる」の区別がない。
・水槽で泳いでいる魚は「いる」、刺身になったら「ある」?
・動物か植物かはっきりしないものは「いる」?「ある」?
・今死んだばかりの魚は「いる」と言って、スーパーに並んでいる魚は「ある」と言う?

皆さんの悩む気持ち、想像できます^^;
ここで夢子さんから質問が。
ぬいぐるみは「ある」?「いる」?
これに対して・・・
・「いる」のほうが可愛い感じがする。
・子供にとっては遊び相手であり仲間であり、「いる」と言うとショックなのでは。
・自分のぬいぐるみは「いる」、他人のぬいぐるみは「ある」 (これ笑えました~^^


「いる」と「ある」、基本的には動物と静物の違いだと思っていましたが、
細かく見ていくと結構難しいですね^^;
飯間先生の解説をまとめると、
「いる」は、
自分の意思で動けるもの、見る人がその中に命があるように思うもの
「ある」は、
物や、ただ生きているだけで動かないもの

バスやタクシーも「いる」と言いますが、これは
中に人がいて、その乗り物を動かしているから。
一方で電車には「いる」は使わないんですよね。
人が動かしているというより、ルールに従って動いているイメージだからだそうですが、
「ある」とも言いませんね^^;
「やって来た」「来ている」「停まってる」などでしょうか。

また、スーパーで売られている新鮮な魚も「ある」「いる」のどちらも使いにくいので、
「魚が置いてある」と言うと良いそうです。

「カメラがいる」とも言います。
総理大臣がカメラのいる前で発言した。
これは、「カメラを持っている記者」という意味なので人扱いなのですね~。


「ある」「いる」もそうですが、助詞の使い分けが難しいだろうな~と感じた今回の講座でした。

飯間先生とクールビューティー夢子さんのやり取りを密かに楽しんでいます。
いつも夢子さんが
「それでは先生、今日のまとめをお願いします」と言うのですが、
今日は、まだ飯間先生が何か言おうとしている時に夢子さんがキッパリと^^;
この微妙なやり取り、台本ではないですよね、きっと。(笑


第21課  ゴルフをしたいんですが・・・。

「使える!伝わるにほんご」、今回は相談しながら計画を決める表現です。


相手の意見を聞く時
〔疑問詞〕(+助詞) + 〔動詞(ます形)〕ましょうか? (下げ調子

 A:小田さん、今度の休みはどこに行きましょうか?
 B:そうですねぇ、ハワイにしませんか?
 A:それはいいですね。


自分の意見を言う時
〔名詞〕はいかがですか?

 A:いつ行きましょうか?
 B:10月はいかがですか? (相手の予定を大事にしている
 A:10月は・・・大丈夫です。
 B:それは良かったです。じゃあ10月にしましょう。


自分の希望を言う時。
〔名詞〕がいいです。
〔名詞〕がいいんですが・・・。(相談している時は相手の気持ちを大事にする

 A:何時ごろの飛行機にしましょうか? 夜の飛行機はいかがですか?
 B:すみません、できれば私は朝の飛行機がいいんですが・・・。
      (「できれば」と言って相手の気持ちを大事にしている
 A:そうですか、いいですよ。では朝の飛行機にしましょう。
 
〔動詞(ます形)〕たいんですが・・・。 という言い方もできる。

 A:私はダイビングをしたいんですが・・・。
 B:いいですねぇ、ぜひしましょう。 私はゴルフをしたいんですが・・・。
 A:じゃあ、ダイビングとゴルフをしましょう。


*〔動詞(ます形)〕たいんですが・・・。 は、情報を教えてもらう時にも使える。
 あのう、すみません。渋谷に行きたいんですが・・・。
   切符売場で言うと ⇒ 値段を教えてくれる。
   改札口で言うと ⇒ 乗り場を教えてくれる。


何かをしてあげる時
〔動詞(ます形)〕ましょうか? (上げ調子

 A:少し暑いですね。窓を開けましょうか?
 B:はい、お願いします。




「にほんごの泉スタジアム」では、「言いさしの表現」について。

・日本人の女性の友達にお別れのハグをしようとしたら「それはちょっと・・・」と言われ、 
 「ちょっとならいいのか」と思った。

・日本人の友達をイベントに誘った時に「その日はバイトが入っているんですが・・・」と言われ、
 「バイトが入っているが、行きたい」という意味だと思った。

「~ですが」を逆説と捉えてしまうようですね~^^;
この場合は、後に続く言葉を省略している。
電話に出て「飯間ですが・・・」と言っても「この電話で話したくない」という意味ではない。


・日本人の夫からのプロポーズが「これからも一緒にいたいと思っているんですけど・・・」と
 まさに言いさしの表現だったが、プロポーズに言いさしを使わないで欲しい。

このメーガンさんのご意見に対して、ご主人さまからコメントが届いていました~。
 その日、2匹のウサギが結婚する絵本をプレゼントしたので
 言わなくても分かってくれると思いました。
 ちゃんと言えば良かったと今は後悔しています。

特別なプロポーズの言葉はなかった、という人の話もよく聞きますが、
それだと外国の人には全く伝わらないんでしょうね^^;
こういうのは日本だけなんでしょうか?


そして、「以心伝心」の体験。
・納豆を出されて、何も言わずにずっと見つめていたら、苦手なんだと理解してくれた。

それに対して飯間先生が「フランスではどうですか?」と聞いたところ、
フランスでは美味しくないものはないと!(笑
フランスでは、きちんと言ってもらえないと分からないということです。

・頭を少し下げるだけで気持ちが伝わるのはすごくいいと思う。
 言葉を言わなくても相手のことを理解することが大事。

飯間先生ご自身は、言いさしの表現は使わずにはっきり言いたいということでしたが、
それに対して外国人の皆さんから「ありがとう~」と支持の声が。
日本語や日本人の態度の曖昧さは外国の人には難しそうですね^^;


第20課  映画を見に行きませんか?

「使える!伝わるにほんご」、今回は誘い方・受け方・断り方のルールです。


動詞(ます形) + ませんか?
 A:今度一緒に映画を見ませんか?
 B:いいですねぇ。 (=いい考えだと思います。 「ねぇ」で気持ちがより強く伝わる。

より強い誘い方・受け方
動詞(ます形) + ましょう  (目上の人には使わない
 A:今度一緒に九州旅行をしましょう。
 B:いいですねぇ、ぜひ行きましょう。 (「ぜひ」は嬉しい気持ち

年上・目上の人を誘う場合
 A:今晩チームのメンバーと一緒に食事をします。ご一緒にいかがですか?
 B:いいですねぇ、ぜひ。

年上・目上の人に誘われたら
 A:今度一緒にゴルフをしませんか?
 B:それはありがとうございます。ぜひお願いします。 (「いいですね」と言ってはいけない



丁寧な断り方
 すみません、〔時〕はちょっと・・・。

 ・まず、「すみません」と謝る。
 ・助詞「は」は、他の日なら行けるという意味。
 ・「ちょっと・・・」は、詳しく言えない、または詳しく言いたくないが、他に予定があるという意味。

 なるほど、教える時にはこんなふうに細かく説明する必要があるわけですね~^^



日本人がよく使う、誘う前の質問。
 〔名詞〕は嫌いですか?
 相手が好きかどうか分からない時は、「好きですか?」と聞くより「嫌いですか?」と聞くことが多い。

 ロックは好きですか?
 いいえ、大好きです。 (「今度一緒に行きましょう」という気持ち

 ロックは好きですか?
 すみません、ロックはちょっと・・・。でもクラシックは好きです。 (他のことに誘ってくれたら嬉しい




「にほんごの泉スタジアム」も、誘い方・受け方について。

・「この前のお店おいしかったですね」と言われて「そうですね」とだけ答えたが、
 先輩から「あれは一緒に行きたいという意味だよ」と教えられた。

・「また会おうね」と言ったのに、連絡が来ないのはなぜ?
飯間先生の解説は、
誘いが本気かどうかは、その都度判断しなくてはいけない。
「いつか行きましょう」は、本気でないことが多い。
本気の時は、「いつ行きたいんですけど、お時間ありますか?」のように言ってくる。

「本気度」を測らなければいけないのが、まさに日本的ですよね^^;


続いて、夢子さんとの実践会話です。
夢子さんの返事の真意は?!

ニコラスさん「僕お腹がすいたので、一緒に食事に行きませんか?
         一人じゃちょっと寂しいので一緒に来てください。」
夢子さん「いや~私、さっき食事したばっかりなんです。ごめんなさい。」
 
解説) 行きたい時は「デザートなら付き合います」と言ってくれるはずなので、
     これは行きたくないということ!


アカキさん「土曜日にロックのフェスティバルがあるんです。一緒に行きませんか?」
夢子さん「私ロックは苦手なんです。ごめんなさい。」 (断られた

サミさん「おいしいお店を見つけたから、週末よかったら一緒に食事しませんか?」
夢子さん「今週は予定がありますが、来週はひまなので、ぜひ。」 (OK

ニコラスさんとアカキさんのショックな表情が・・・心中お察しします^^;


今回一番面白かった解説が、
「日本人は断られるのが嫌いなので注意が必要です」
というもの。
誘ってみたらたまたま相手の都合が悪かった、というだけでも
微妙な状況だったり本人の精神状態などによっては
自分の人格や存在価値までも否定されたように受け取ってしまうことがありますよね。
これは日本人が繊細だということなんでしょうか?
我が家の米国人は、今でもこの感覚がよく解らないと言います^^;
断られたら残念は残念だけど、また機会があれば。
それ以上でも以下でもなく、傷つくことはないそうです。


飯間先生のまとめは、
誘うのも断るのも緊張する。
誘って断られても当たり前と思って、あまり深く悩まないこと。
「申し訳ないけれど、遠慮させてください」とハッキリ断ることも必要。
ということでした^^


第19課  地下鉄で行きます

「使える!伝わるにほんご」、今回は手段・目的の表し方です。


交通手段
〔乗り物〕+で
 何で行きますか?
 地下鉄で(バスで・車で・飛行機で)行きます。
 例外:歩いて行きます。


目的
〔名詞〕+に    
 家族で映画に行きます。 (「家族と」でも良い。) 
 仕事に行きます。
      
〔動詞(ます形)〕+に行く  
 見る ⇒ 見に行く   私は明日、映画を見に行きます。 
 する ⇒ しに行く   私はと友達2人と、3人でカラオケに行きます。
 
*家族で : 自分を含めて一つのまとまりと考えている
 家族と : 家族+自分というイメージ



桜子さんが解説しているところに動詞レンジャーが乱入!
「行く」「もどる」「来る」「帰る」を正しく使えていますか?と質問を投げかけます。
ここで一時停止して考えてみたのですが・・・
「もどる」と「帰る」の説明が上手くできませんでした^^;
解説はこうです。

「行く」場所 : 話し手や行く人が今いないところ
「戻る」場所 : 話し手や戻る人が前にいたところ
「来る」場所 : 話し手や来る人が今いるところ
「帰る」場所 : 「家」のように、帰る人がいつもいるところ
          また、「国」のように、帰る人がいつもいたところ 

おお~、分かりやすいです^^!
「行く」と「来る」の混乱につていは、第13課でも出てきていましたね。
今書いていて、
「一旦家に戻る」と「一旦家に帰る」では微妙なニュアンスの違いがあることに気付きました。




今回の「にほんごの泉スタジアム」では、硬い表現がたくさん出てきました。

・これにて終了いたします
・言わざるを得ない
・事故になりかねない (「事故にならない」だと思っていた)
・責任を負いかねる (「責任を負ってくれる」と思っていた) 
・つかぬ事をお伺いしますが (何をつかもうとしているの?)
・ご自愛ください (自分を愛してください? 言われなくても愛していますけど?)

「つかぬ事・・・」の「つかぬ」は「くっつかない」という意味で、
今までの話とくっつかないことをお伺いしますが、
突然質問するけどいいかな?
ということだそうです。
実は私も、何がどう「つかぬ」のか初めて分かりました^^;

飯間先生のまとめは、
硬い表現は会話では意味が通じにくいが、
メールや手紙では多少硬い表現のほうが気持ちが通じるということはある。
「礼儀正しさ」を求めて硬い表現になることがある。
ということでした^^

最後に出てきた「いたしかねます」、
皆さんの頭上にはてなマークが飛び交っていたような・・・^^;


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